JR九州

キハ140系「いさぶろう」「しんぺい」


キハ140系を改造して「いさぶろう」「しんぺい」用として改造された車両です。
真っ赤な車両外観色に車内は落ち着いた配色は九州ならではの改造車両ではないでしょうか。
「いさぶろう」「しんぺい」はそれぞれこの車両が走る肥薩線の敷設に尽力した方々、
山縣伊三郎と後藤新平にちなみます。
また路線の特徴である山登りの軌道やスイッチバックを売り物に観光列車として活躍します。

大畑駅にて 04/06/18


側面の様子です。JR東日本のリゾートトレインを彷彿させるような上から下までの一面のガラス。
その展望からは沿線の日本一の車窓が楽しめます。
側面には「いさぶろう」「しんぺい」のエンブレムが。


だってほらこんなところまで窓が。


足元にももちろんシンボルマーク。


こちらは顔につくエンブレム。この時は連結されていたので車内にて。




まずは全景から。車内は漆色の大変落ち着きのある渋みのある色で統一。
両側には大きな窓と和風テイストな腰掛がどっしりと構え、ここが車両内である感じを忘れさせます。
またちょっとレトロな感じもする丸いカバーの照明が明るくその渋みを照らし出しています。


こちらは上の写真で見えていた手前のテーブル席です。すべてが木製でゆったりとしたつくり。
テーブルにある突起はそこのかばんなどを引っ掛けて吊り下げて置くなど多目的に使えますね。
腰掛はクッションはないものの、端末は柔らかな曲線で手触りも滑らか。


窓も車内の雰囲気に充分溶け込み、まるで車窓がピクチャーウインドウの窓枠みたい。


対して天井はとてもフラットなすっきり。これが車内を美しく見せるこつなのかも。


今度はこの時連結されていた人吉方向の妻部を眺めています。ここからは車内を細かくみていきましょうか。


車端部ももちろん木目の妻壁へと変身しています。
ただ通常のワンマン運転はもちろん想定していてワンマン機器は欠かせません。
右上には運賃表示器が見えていますよね。


整理券発行器はこの妻壁に設定されています。ここだけ車内とは違和感が・・・(^^;


出入扉の様子です。味気ない素材感そのままの銀色から赤に塗られ変身しています。
車内にある段差は種車を考えればしょうがないところでしょうか。


人吉方向の車端部に有るベンチシート。もちろん肌触りは気持ちいい木のぬくもりがあるのですが、
座面は緩やかに傾斜が付けてあっていいものの、背ズリにある背もたれがなんとも座りにくい。


でも出入口との仕切りとなる板はいい感じですよ。いい位置に手摺りもありますし。


このベンチシートにももちろんちょっとした窓はあります。もともとは種車でも2人掛だったところ。
あとご覧の通り側面も全てが木目となっています。なおこのベンチシートはフリースペースのため席番はありません。



せっかく連結されていて助手席スペースが開放されていましたので業務員スペースに潜入してみました。
左手が運転席、右手が助手席です。ここには改造の手は加えられてはいませんでした。



「いさぶろう」「しんぺい」から見る、運転台の助手席側から見た車窓風景です。雰囲気だけのものです。(音声なし)(15秒) ダウンロード[isaburo.mov(4692KB)]




反対側の妻部にある液晶テレビです。このディスプレイでは前面の車窓風景がずっと楽しめます。


その液晶ディスプレイの下にある額縁。実はこれこの肥薩線の見所を記した観光案内が。
題して『車窓日本一 列車の山登り』やっぱり肥薩線といえば車窓とスイッチバックですもんね。


吉松方向にちょっと車内を進むとあるのが不思議なカウンターテーブル。
ここも元は2人掛部分だったところをこのようにフリースペースとしています。
テーブルがあるだけでちょっと遊んでいるのがもったいないなぁ。ミニギャラリーしてはどうでしょうか。


そして吉松方向にさらに進んであるのがトイレです。すっかりとお化粧直しもされています。


そのトイレの側面の壁面に掲げられている絵画。墨絵風のこれも観光案内図です。
さらりとやらしくなく車内の雰囲気に溶け込むようにこうやって観光案内がされているのは新鮮でいいアイデアですよね。


トイレ前の元ロングシート部分には業務員スペース兼カウンターの寛ぎの空間があります。


これは和風のほんとの絵画。ここにも雰囲気を高めるインテリア。こういった車両づくりはさすがは九州です。


足元にも小物。竹篭のゴミ箱です。これは考えましたね!


吉松方向の運転台の雰囲気です。


さあて最後には腰掛ですよ。まずはその佇まいから。和風テイストがわかりますでしょうか。


座面を敢えて畳ではなくクッションとしたのは座り心地を考慮してのことでしょうか。
背ズリ上部は柵状の仕切りとなっており、これが雰囲気を高めていると同時に車内に広がりも持たせています。


真中にある木製のテーブル。グループや団体客が多いとみたかここはボックスタイプの指定席。
ただこのテーブルのお陰で嬉しい反面ちょっと狭苦しく感じるのは残念かな。



長閑な駅の雰囲気に一時の賑わい。

矢岳駅にて 04/06/18



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